chocolate city
ブラックミュージック遍歴④ ~初めての70年代ファンク~
Chocolate City/Parliament


90年にクリントンの『Cinderella Theory』を聴いたことがきっかけで、Pファンクへの興味は日増しに募っていった。この頃はヒップホップもちょこちょこ聴くようになっていて、当時パブリック・エネミー『Fear Of A Black Planet』やジャングル・ブラザーズ『Done By The Forces Of Nature』などと一緒に、P ファンクネタ満載のデジタル・アンダークラウンド『Sex Packets』なんかを愛聴していたこともあって、70年代全盛期のPファンクの音楽を聴いてみたくてたまらなかった。
そんな折に丁度タイミングよく、パーラメントのカサブランカ時代のアルバムが一挙にCD化され、日本ではポリスター からリリースされた。同時に、パーラメントの代表曲をノンストップ・ミックスしたベスト盤も発売され、まず手始めにそのミックス・ベストCDを購入。そこに収録されていた曲のなかでも、一際クールに異彩を放つ「Chocolate City」に惹かれこともあり、続いてアルバム『Chocolate City』を購入した。
自分にとっては、この『Chocolate City』が初めて聴く70年代ファンク・アルバム。それだけに思い入れも深いし、相当に衝撃を受けた。タイトル曲「Chocolate City」のチープなリズム・ボックスの蠢き、クリントンのクールな語り、何本も絡み合うホーン・セクションなど、これまで聴いたこともないような音楽に圧倒された。続く「Ride On」から「What Comes Funky」までの4曲は、「Chocolate City」のクールさとはまた違って、ブーツィーのぶっといベースが主導する熱いファンク・グルーヴがカッコいい。女声を交えた大人数によるワサワサとしたヴォーカル・ワークが、何だかいかがわしい官能の宴を覗き見ているような気分にさせる。この頭5曲のファンク連弾は本当に何度も繰り返し聴いた。
一方、アルバム後半(B面)は、バラードも交えて幾分幅のある構成。真面目なんだかフザけてるんだかよく分からない、ゴスペル+中世ヨーロッパ風(?)といった感じの「Let Me Be」、深い哀愁を湛えた「I Misjudged You」も非常に好きな曲だ。ラストの「Big Footin’」はサム&デイヴがファンクしたような曲で、(多分)ジェローム・ブレイリーのドラムとグレン・ゴインズのディープなヴォーカルが爆発する。
『Chocolate City』でPファンクの泥沼に引きずり込まれ、この後、高2から高3にかけてパーラメントのカサブランカ時代のアルバムを全て買い揃えていった。更に、90年のバーニー・ウォーレル『Funk Of Ages』、91年のMr.フィドラー『With Respect』もリアルタイムで入手した。気が付いたら、もうクロい音楽しか受け付けないカラダになってしまっていた。