cameosis
Cameosis/Cameo
 Chocolate City '80

個人的に思い入れの深いキャメオ。『Alligator Woman』以降の少人数体制も良いけど、やっぱり大所帯セルフ・コンテインド・バンド時代の方が好み。特に『Cameosis』、『Feel Me』、『Knights Of The Sound Table』の傑作3連発は凄い。
『Cameosis』はキャメオの代表作として名前が挙がることが多いアルバム。黒人音楽愛好家のバイブル、USブラック・ミュージック・ディスク・ガイドでも、この『Cameosis』がピックアップされていたし。この時のメンバーは多分10名(ジャケットに写ってるのは9名だけど)。まだチャーリー・シングルトン加入前。Pファンクからの影響が強かったバンドが(何しろレーベル名がチョコレート・シティ。パーラメントが在籍していたカサブランカが傘下に設立)、キャメオならではのオリジナル・ファンク・サウンドを初めて全面的に展開した記念すべきアルバム。ジャケットでメンバーが見せつける黒光りする筋肉のように、非常にタイトでしなやかな弾力に富むグルーヴがカッコいい。シャープなギター・カッティング、ソリッドに切り込んでくるホーン・セクションもお見事。
「Shake Your Pants」は典型的なキャメオ・ファンクの傑作。入り乱れるヴォーカル陣も強力。ユーモラスな曲調もこのバンドらしさに溢れてる。アーロン・ミルズのベースのアップ・ダウンが強靭なファンク・ビートを繰り出すミッド・ファンク「On the One」もカッコいい。思わず土曜の夜に街に繰り出したくなるウキウキ・ミディアム「We're Goin' Out Tonight」、例のチョコレート色のコーラス・ワークがスウィートに蕩けるバラード「Why Have I Lost You」も大好きな曲。