stretchin out in
Stretchin' Out In/Bootsy's Rubber Band
 Warner '76

JB's~Pファンクと渡り歩いた革新ファンク請負人、ブーツィーの記念すべき初リーダー作。クリントンがブーツィーをスカウトした時、ブーツィーがパーラメントのレコーディングに協力するかわりに、クリントンはブーツィーのバンドがレコード会社と契約できるよう手を貸すという約束だったらしく、クリントンは約束を守ってブーツィーのために大メジャーのワーナーとの契約を取ってきたということらしい(同時期にファンカデリック名義でもワーナーとサインしている)
ラバー・バンドのメンバーには、実兄キャットフィッシュ、フレッド、メイシオ、クッシュと、錚々たるJBスクール卒業生達が名を連ねる他、Pファンク本隊の連中も全面バックアップ。クリントンとブーツィーの共同プロデュースとなっているが、クリントンはブーツィーの好きなようにやらせたのではないかと思う。基本はPファンク・マナーのサウンドだが、パーラメントほど凝ったつくりではなく、もっとダイナミックなノリ重視のグルーヴといった感じ。
A面はファンク・サイド、B面はバラード・サイドと色分けしたアイズレー・スタイルのアルバム構成。1曲目はブーツィーの代名詞的なタイトル曲「Stretchin' Out(In A Rubber Band)」。まさに輪ゴムのような弾力グルーヴ。JBっぽいホーン・アレンジの「Psychoticbumpschool」、サイケな雰囲気もある「Another Point Of View」のファンク・グルーヴの突破力たるやハンパない。
バラードでは、何といっても「I'd Rather Be With You」が有名だが、淫靡でせつない「Physical Love」が好き。「Love Vibes」は何故か女性ヴォーカルがリードを取る都会派ポップ・ソウルで、この曲だけ浮いてしまっている。