graham central station
Graham Central Station
 Warner '73

ブーツィーと並ぶ偉大なファンク・ベーシスト。と言うか、そのブーツィーに多大な影響を与え、プリンスにも音楽的のみならず近年は信仰上の影響まで及ぼした男。まぁプリンス・ファンとしてはラリーとの宗教的な接近は心中複雑なものがあるけれど、ミドル・ティーンの殿下にこのバンドが与えた影響は、デビュー前のプリンスのバンド名が「グランド・セントラル」だったことからも窺い知れる。
スライと仲違いしてファミリー・ストーンを脱退した後、プロデューサーとして関わっていたバンドをやがて乗っ取り、自らフロントに立ちワーナーからデビュー。この頃のワーナーは、他にタワー・オブ・パワーやコールド・ブラッドなどのベイエリアの大型ファンク・バンドとも契約していて、ファミリー・ストーンに続く彼の地のファンク・バンドの発掘に積極的だったのだろう。GCSは男女白黒混成のバンド編成など、ファミリー・ストーンを意識しているのは明らか(紅一点のチョコレートの担当がヴォーカル&リズム・ボックスというのは、ちょっとムリがあるような)。また、タワー・オブ・パワーのメンバーも数曲で参加していて、同郷でレーベル・メイトのこれらのバンドはお互い協力関係にあったのだろう。
意表をつくアカペラ「We've Been Waiting」から、アル・グリーンのカバーとなるド迫力のファンク・チューン「It Ain't No Fun To Me」でスタート。ラリーのスラップ炸裂、ウネるグルーヴのミッド・ファンク「Hair」は凄まじいカッコよさ。ヴォーカルとリズム・ボックスでチョコレートが活躍(?)するスロー・ファンク「We Be's Gettin' Down」、砂埃巻き上げて突進するようなリズム・セクションが強力な、タワー・オブ・パワーのラリー・ウィリアムス、グラハム、チョコレートのヴォーカルの掛け合いがカッコいい「Tell Me What It Is」など、アルバム前半はファンクでグイグイ攻める。後半は、「People」や「Ghetto」など、ゴスペルっぽい重厚なソウル・ナンバーで、ニュー・ソウルとの親和性も感じる。