a blow for me a toot to you
A Blow For Me,A Toot To You/Fred Wesley & The Horny Horns featuring Maceo Parker
 Atlantic '77

Pファンクのホーン・セクション、フレッド、メイシオ、クッシュ、リックの4人=ホーニー・ホーンズの1st。ブーツィーと共に、JBのファンク革命の原動力でありPファンク隆盛の立役者であるフレッドとメイシオ、両方を立てようとして随分長ったらしいグループ名になってしまっている。77年と言えば、Pファンク全盛期。このアルバムも悪いワケがなく、もちろん素晴らしい出来。プロデュースはクリントンとブーツィー、ホーン・アレンジはもちろんフレッド。

パーラメントのアルバムと比べても何ら遜色ないクオリティだが、当然ながら、よりホーン・セクションにフォーカスを当てたつくり。1曲目は「Up For The Down Stroke」のカバー。パーラメント版のワサワサ、ドロドロした感じと比べて、ホーニー・ホーンズ版はクールでシャープな印象。もちろんホーン・パートは格段にパワー・アップしている。
タイトル曲「A Blow For Me,A Toot To You」は、ズブズブに沈み込むドラムスとベース、そしてフレッドのホーン・アレンジが素晴らしい強力なスロー・ファンク。タメの効いたドラムはジェロームっぽいが、河地依子さんの名著『P-Funk』によると、ラバー・バンドのドラマーのフランキー"キャッシュ"ワディーとのこと(93年にPヴァインから出た再発CDのライナーでは、河地さんジェロームって書いているけど)。キャッシュがジェロームっぽく叩いてみたということだろうか。

「When In Doubt:Vamp」は正真正銘、ジェロームの転がるようなドラムが曲アタマから畳み掛け、展開した先は華やかなホーン・アンサンブルで聴かせる。「Between Two Sheets」は、お化けのキャスパーを歌ったブーツィー色濃厚なファンクで、キャットフィッシュと思しきギター・カッティングも小気味イイ。
「Four Play」はJB'sスタイルのジャズ・ファンク・チューン。ブラックスプロイテーションっぽいスリリングさがPファンクとしては異色だが、これはたまらんカッコよさ。このドラムもジェローム風だが実際はキャッシュらしい。過小評価されがちなキャッシュだが、いいドラマーだなぁと再認識。
ラストは刑事ドラマのエンド・テーマ風の哀愁ナンバー「Peace Fugue」。フレッド入魂のホーン・アレンジに酔いしれる。