pleasure principle
Pleasure Principle/Parlet
 Casablanca '78

Pファンク初の女性ヴォーカル・グループの1st。メンバーは、あの『P.Funk Earth Tour』にも正式にクレジットされたジャネット・ワシントンとデビー・ライトの古参メンバー2人に、これまたクリントンとは古い付き合いというマリア・フランクリンを加えた3人。マリアは、クリントンとブーツィーを引き合わせたと言われている、ファンク界では坂本竜馬級の重要人物。この人がいなければ、その後のファンクの歴史は大きく変わっていたかもしれない。
トリオの女性ヴォーカル・グループということで、クリントンはアースがバックアップしたエモーションズを意識していたのだろうか、Pファンク史上最悪と言われるジャケット・デザインには、アースの『太陽神』などを手がけた長岡秀星を起用(さすがにマズいと思ったのか、2nd以降はロナルド・エドワーズのいかにもPファンクなアートワークになっている)。絶頂期のPファンクだけに、ファンク・ナンバーの出来は文句ないが、女性グループだけあって、パーラメントではほとんどやらないバラード曲や、ディスコを意識した甘めのレパートリーも用意されている。
タイトル曲「Pleasure Principle」は、ややディスコっぽい曲調だが、スキートの腰の強いベース、クラリネットの音色が印象的なファンク。アコギが強調されたスワンプなミッド・ファンク「Cookie Jar」も良い。ミスティックな雰囲気のスロウ「Misunderstanding」、ポップなバラード「Mr.Melody Man」など、Pファンクらしさは希薄だが、そんなに悪くはない。