motherlode
Motherlode/James Brown
 Polydor '88

クリフ・ホワイト編纂による、JBの未発表曲集。
『In The Jungle Groove』の続編的な位置付けのアルバムだが、60年代末~70年代前半の録音を中心とした、世に出ないままだったら余りに勿体なさすぎる、埋もれたへヴィー・ファンクの大鉱脈。『In The Jungle Groove』とセットで必携。
ド頭の「There It Is」ライヴ・ヴァージョンから血管ブチ切れそうなスーパー・へヴィー・ファンクで大興奮。ハンク・バラードのカバー「She's The One」はカッコいいファンキー・ジャンプ・ナンバー。『Funk Power』にも入っていた「Since You Been Gone」は、ブーツィーのトグロ巻くベースが凄まじいグルーヴを生む呪術的なへヴィー・ファンク・チューン。「Untitled Instrumental」もオリジナル・JB'sによる演奏で、ラフなインスト・トラックながら一級品のミッド・ファンク。「Say It Loud(Say It Live)」は『Sex Machine』後半と同じ日のステージでの演奏。「Can I Get Some Help」はワン・グルーヴで10分近く押すファンク・ジャム。まとまりには欠けるかもしれないが、こういう曲が聴けるのは嬉しい。「Mother Popcorn」のプロトタイプ「You Got To Have A Mother For Me」は、『Foundations Of Funk』にも入っていた曲。「Funk Bomb」は、ファンキーなインスト・アルバム『The Popcorn』と一緒に聴きたくなるビッグバンド・ジャズ・ファンク。「Baby Here I Come」はステディなドラムスとヒップなホーン・ヒットが最高な、クールなファンク・チューン。「ダダダダッダ~」とJBが口ずさむイントロからカッコいい「People Get Up And Drive Your Funky Soul」のロング・ヴァージョンは、タフでルーズなミドル・チューン。「I Got Ants In My Pants」ロング・ヴァージョンはやや小ぶりのファンクだが悪くない。
2003年リマスター盤にはボーナス・トラック2曲が追加。69年の「You've Changed」は迫力のあるファンキー・ソウルでなかなかだが、76年の「Body Heat」ロング・ヴァージョンは凡曲で明らかに浮いていて、これは入れない方がよかった。