electric spanking of war babies
The Electric Spanking Of War Babies/Funkadelic
 Warner '81

パーラメント及びファンカデリック名義での最終作。
おそらくファンの間でもあまり評判にならないアルバムなんだけど、いやフツーに傑作でしょ。少なくとも個人的には、これより前の『Uncle Jam Wants You』や『Trombipulation』、この後の『Urban Dancefloor Guerrillas』やクリントンのソロ作よりも好きだ。
このアルバムの最大のトピックはスライの参加。「Funk Gets Stronger(Killer Millimeter Longer Version)」は、クリントンとスライの共同プロデュース及び作曲、スライはギター、キーボード、ドラムスをやり、ホーン・セクションはシンシア・ロビンソンとパット・リッツォという、スライの色が出まくったスロー・ファンクで、これがベスト・トラック。その元ヴァージョン「Funk Gets Stronger(Part 1)」ではスライは演奏していないようだが、これもなかなかカッコいい。
その他は、ジュニー作のタイトル曲「Electric Spanking Of War Babies」、ポップなダンス・ファンク・チューン「Electro-Cuties」、へヴィーなリズム隊が気持ちいいレゲエ・ナンバー「Shockwaves」、クリントンのソロ「Cinderella Theory」でも使い回された哀愁フレーズの、後期Pファンク代表曲のひとつ「Oh,I」、ギクシャクした変態リズム・ファンク「Icka Prick」と、いい曲ばかり。この頃になるとパーラメントとの違いはホーン・セクションの代わりにギター・ソロが入るぐらいで、サウンド的にはほぼ同化してしまっているのだが、それがどうしたと言わんばかりの吹っ切れた王道Pファンク・サウンドが楽しめる。