quazar
Quazar
 Arista '78

Pファンクを抜けたグレン・ゴインズがプロデュースした、グレンの弟・ケヴィンのバンド、クエイザー。
同じくクリントンから離反したジェロームが数曲でドラムを叩いている他は、Pファンク・メンバーの関与は無いが、ファンク・ナンバーはどこをどう切ってもP印。ただし、バンドの演奏力は本家と比べると見劣りするのも事実で、所々で演奏がバタつく部分がある。ジェロームは草野球チームに一人メジャー・リーガーが混ざっているようなものだが、周りに合わせるつもりはサラサラなく、バンドを置き去りにして一人突っ走っている。
タイトルにFunkの文字を冠する冒頭の3曲「Funk With A Big Foot」「Funk With A Capital ”G”」「Funk ’N’ Roll(Dancin' In The ”Funkshine”)」はいずれも骨太なへヴィー・ファンク・チューン。ドラムス主導による前のめりの勢いに溢れている。続く「Workin' On The Buildin'」もグルーヴィーなファンク・チューンでなかなかカッコいい。ここまでなら70年代後半のファンク・アルバムとしては傑作と言っていい出来なのだが、問題はアルバム後半のメロウ~バラード曲。これがはっきり言って何度聴いてもつまらない。
グレンはこのアルバムのリリースを見ることなく他界。クエイザーもコレ1枚限りで終わってしまう。