go fer yer funk
Go Fer Yer Funk/George Clinton & The P-Funk All Stars
 P-Vine '92

日本でのPファンク再評価がピークに達した92~93年に、Pヴァインから全5作リリースされた未発表曲集。70年代末から80年代前半までの録音が中心で、正直なところ玉石混交といったところだが、マニアであれば十分に楽しめる。これはシリーズ1作目だが、クリントンは全5作という長丁場を考慮し出し惜しみしたか、この1枚目が最も軽く感じられる。
パーラメント「Go Fer Yer Funk」は80年の録音。典型的なPファンク・ナンバーで、これは楽しい。若干未整理な感じはあるが、もう少し練り上げて『Trombipulation』に収録してくれたら良かったのに。70年代末頃からPファンク入りしたダニー・スターリングのグループ、スターリング・シルヴァー・スターシップの81年録音「Funk It Up」は、反復ビートで押す軽量級ファンク。白人と思しきゲイリー・ファビュラス&ブラック・スラック「Funkin For My Mama's Rent」はミクスチャー・ロックの先駆けと言えるのかもしれないが、かなりチープ。80年頃のジェシカ・クリーヴス「Send A Gram」は、幻想的なコーラスが印象的なミディアム・スロウ。スライの「Who In The Funk Do Yo Think You Are」はデモ・レベルのクオリティ。81年録音となっているので、『Electric Spanking Of War Babies」のセッションの音源だろうが、出来はともかく楽しそうなスライの様子が窺えて嬉しくなる。ブライズ・オブ・ファンケンシュタインを地で行く花嫁衣裳のギタリスト、アンドレ・フォックスの「Better Days」。84年の録音とあって、時代を感じさせるポップなエレクトリック・ファンク。79年頃のブーツィー「The Chong Show」は、デイヴィッド・スプラドリーと2人で作り上げた曲だが、そのまま83年のPファンク・オール・スターズ「Hydraulic Pump」のプロト・タイプだ。クリントンの息子、トレイシーのグループ、フラスティック・ブレイン・フラムの「Michelle」は78年頃の録音。Pファンクらしい哀愁スロウ。ここでのトレイシーのヴォーカルは、92年の初(にして唯一の)リーダー作、トレイルード名義の『Drop The Line』ほどは屈折していないが、既に十分に親父譲り。ラストのクリームの有名曲のカバー「Sunshine Of Your Love」はファンカデリック名義だが、実質ブラックバードのソロ・レコーディング。84年の録音でGo-Goっぽいリズムに乗る粘り気のあるブラック・ロック・ギターは聴きモノだ。