what time is it
What Time Is It?/The Time
 Warner '82

タイムは80年代前半に3枚アルバムをリリースしているが、その中ではこの2ndが断トツの出来。
作曲・プロデュースはプリンス、演奏も大半はプリンスらしく、モーリス以外のタイムのメンバーが実際にどれほど関わっているのか分からないが、モーリスをフロントに立てたプリンスの傀儡バンドというのが実態。音のつくりは同時期の『Controversy』や『1999』に近いが、それらのアルバムで示してみせたプリンスの幅広い音楽性を、ここではファンク一点に収斂させた印象。結果、これはミネアポリス・ファンクの粋を集めたような傑作となっている。
十八番のモーリスとバック・ヴォーカルの熱い掛け合いにアガること必至の「Wild And Loose」、タイトでソリッドなリズムに痺れる「777-7311」、「Lady Cab Driver」のクリーン・ヴァージョンみたいなミドル「The Walk」と、この3曲はどれもグレイトなミネアポリス・ファンク。他は、ポップな「Onedayi'mgonnabesomebody」なんかも悪くないが、モーリスのキャラクターにピタリとハマったスロウ「Gigolos Get Lonely Too」がいい。