get down attack
Get Down Attack/General Caine
 Groove Time '80

80年代屈指の重量級ファンク・バンド、ジェネラル・ケインの2nd。
グレン・ゴインズの弟で、クエイザーのメンバーだったケヴィン・ゴインズが在籍していたため(次作『Girls』からで、本作には参加していない)、Pファンクにカテゴライズされがちなバンドだが、人脈的にはPファンクとの繋がりは薄い。バンドを取り仕切るリーダーでヴォーカル/ベーシストのミッチ・マクドウェルは、Pファンクからの影響を受けつつも、80年当時のPファンクをも凌ぐクオリティのファンク・アルバムに仕上がっている。
クラヴィネットとシンセが不気味に蠢く「Shake」、ホーン・セクションとナスティな女声コーラスを動員してPファンク・マナー丸出しで迫るミッド・ファンク「Get Down Attack」の2曲が出色。その他、スピード感溢れるインスト・ファンク「L.R.J.Pop」、タイトルから連想されるとおりオハイオ臭濃厚な(と言っても「Funky Worm」調ではない)「Snake And The Worm」、「Bustin' Loose」のフレーズが出てくる「Jungle Music」など、ファンク・チューンはどれも良い。スロウの「All About You」も悪くないが、まだ改善の余地あり。「We Are Soldiers」や「More Than A Do Wop」など、いろんなタイプの曲をやってみましたという感じで、正直どうってことはない曲だが、アルバムの幅を広げて聴き易い流れをつくっている。
この後、バンドはタブーに移籍、フレッド・ウェズリーやメイシオ・パーカー、レイ・デイヴィス、ドーン・シルヴァらPファンク脱退組をゲストに迎えた『Girls』は、自らがPファンクの正統後継者であることを誇示するような傑作。