bridging the gap
Bridging The Gap/Roger
 Reprise '91

ザップ/ロジャーに初めて出会った曲は87年の「I Want To Be Your Man」だったが、アルバム初体験はこのロジャーのソロ4作目『Bridging The Gap』だった。スクリッティ・ポリッティのデイヴィッド・ギャムソンを共同プロデューサーに迎え、ニュー・ジャックやヒップ・ホップをも取り込み、90年代型のザップ/ロジャー・サウンドを目論んだアルバム。個人的には、今でもよく聴く愛聴盤だが、結果的にこれがロジャー生前最後のアルバムになってしまったのは何とも無念。
激しくバウンスするファンク・ビートが強力な「(Everybody)Get Up」、クールに疾走する「You Should Be Mine」、ヒップ・ホップ的なビート感をロジャー流儀にうまく消化したこのファンク2曲がやはり最高。典型的なザップ・ファンクの「Break Through」、「Curiosity」はニュー・ジャック調だが紙一重のダサかっこ良さが堪らない。都会の夜を演出する極上アーバン・スロウ「Take Me Back」、トーク・ボックスでトロトロに蕩けさせてくれるスウィートな「Emotions」も素晴らしい。おそらくこのアルバムはザップ/ロジャー全作品中で最もトーク・ボックス使用率が高いと思われるが、ロジャーのトーク・ボックスの技術、表現力は年を経る毎に磨きがかかり、このアルバムでのトーク・ボックスはほぼ肉声のような生々しさで迫ってくる。ジャジーな「Who-La-Boola」、ブルースの「Hurry Up」といったお約束ももちろんアリ。