live it up
Live It Up/The Isley Brothers
 T-Neck '74

兄弟従兄弟6人によるセルフ・コンテインド宣言を高らかにブッ放した『3+3』は、実のところドラムス、オルガン、パーカッションはサポート・メンバーの助力を仰いでいた。完全3+3体制でアルバム1枚制作するようになるのは『The Heat Is On』からだが、それら2枚に挟まれた本作『Live It Up』は、アイズレー流儀のファンク・スタイルを確立する過程が収められた傑作アルバム。
アーニーがドラムスを叩き、初の完全3+3体制となるタイトル曲「Live It Up」は、クラヴィネットが終始ゴリゴリと鳴り響くストロング・スタイルの傑作ファンク・チューン。明らかにそれまでとは違う、アイズレーのオリジナル・ファンク・サウンドがこの曲で確立。
アルバムの他の曲は、前作同様サポート・メンバーを交えたグルーヴィーなファンク/ソウル・サウンド。アコギが爽やかに駆け抜けるメロウ&グルーヴィーな「Brown Eyed Girl」、「That Lady」タイプのロッキッシュなファンキー・ナンバー「Need A Little Taste Of Love」、叙情的なピアノが美しいラヴ・バラード「Lover's Eve」、哀愁ラテン・テイストとロックなギターがグルーヴィーに疾走する灼熱ファンク「Midnight Sky」、スウィート&メロウなトッド・ラングレン「Hello It's Me」のカバー、ラストの「Ain't I Been Good To You」は、ロナルドのヴォーカルとアーニーのギターがエモーショナルに交錯するブルージー・スロー・ファンク。