gonzalez
Gonzalez
 EMI '74

UKのファンク・バンドとしては、おそらくアヴェレージ・ホワイト・バンドに次ぐ知名度を誇るゴンザレス。バンド名からも察しがつくが、メンバーは中南米系を中心に白人も含むスタジオ・ミュージシャン達によるプロジェクト的な性格が強い。
コレは1stアルバムだが、ファンク/ソウルを中心にしつつも、ラテンやジャズ/フュージョンにも接近したクロスオーバーっぷり。タメの効いたリズムと揺らぎのあるグルーヴがカッコいいミッド・ファンク「Pack It Up」からスタート。「No Way」「Underground Railroad」といったファンク・チューンはどれも聴き応えあり。パーカッションとフルートが気持ちいいラテン・グルーヴの「Clapham South」「Saoco」、ややディスコ寄りなカッティングから入る「Gonzalez」は途中からラテン・リズムがクロスするパーティー・ファンク。「Together Forever」は涼しげなメロウ・グルーヴァー、「Funky Frith Street」はカッコいいジャズ・ファンクだが、すぐに終わってしまうのがもったいない。
日本で紙ジャケCD化された際にはボーナス・トラックを5曲追加。おそらくいずれも80年代の録音と思われ、本編とは質感がかなり異なる。「Closer To You」はエムトゥーメイ~レジー・ルーカス系のブライトなダンス・チューン、AORテイストのラテン・フュージョン「Cuidado」、インストのフュージョン・ダンサー「Got To Get It」あたりは悪くない。