standing on the verge of gettin it on
Standing On The Verge Of Getting It On/Funkadelic
 Westbound '74

ブーツィー本格参戦直前、エディ・ヘイゼルを中心に据えた時代の最後のアルバム。
全曲エディの作曲、エディと白人ギタリスト、ロン・バイコウスキーの2本のギターを前面に立てたブラック・ロック・アルバム。ハードな曲が多いが、キラーでキャッチーなリフやメロディを搭載し、完成度を高めている。後進のブラック・ロック・バンドやミクスチャー系のバンドの多くが範とするサウンドがここにある。
パーラメント名義でインヴィクタスから出たシングルの再演「Red Hot Momma」は、エディのギターが炸裂、バーニーのクラヴィネットもファンキーに刻むハード・ロック・チューン。「Alice In My Fantasies」はもうほとんどへヴィ・メタルだが、この黒く太いウネりはやはり黒人バンドのモノだ。「I'll Stay」はディアンジェロもRHファクターのアルバムでカバーしていた、ブルージーで濃厚なスロー・グルーヴで、非常に好きな曲だ。「Sexy Ways」はノーザン・テイストも入った軽快でグルーヴィーなミドル。タイトル曲「Standing On The Verge Of Getting It On」は強力なファンク・ロック・クラシック。猛烈にカッコいいリフと、ファジーのファンキー歌唱にヤラレる。ややジャジーなミドル・チューン「Jimmy's Got A Little Bit Of Bitch In Him」、ラストは「Maggot Brain」タイプのエディ独演の幽玄ギター・インスト「Good Thoughts,Bad Thoughts」。
現行CDには、「Red Hot Momma」のパート2的なシングルB面曲「Vital Juice」を追加収録。これが、よりファンクの骨格を剥き出しにしたようなへヴィー・ファンク・ロックで相当カッコいい。