back to the world
Back To The World/Curtis Mayfield
 Curtom '73

カーティスのソロ5作目にして、またしても大傑作。
カーティスの代表作であるのはもちろんのこと、『What's Going On』と並ぶニュー・ソウル代表作だ。とにかく、曲は粒揃いだし、カーティスのファルセットもキレッキレ。何より、当時のカートムのリズム・セクションの凄さたるや。ドラムスとベースがガッチリ噛み合い、タイトでソリッドなグルーヴを繰り出してくる。そこにカーティス・サウンドを特長付けるワウ・ギターや、アフロ~ラテンなパーカッションが自在に絡みファンキーに色づけする。クールで乾いた感じの音像はこれまでどおりだが、ストリングスとホーン・セクションはよりニュアンスに富み、それまでのスリリングさに加え音楽的な豊穣感をも増している。ストリングス・アレンジは、前作までのジョニー・ペイトから名匠リッチ・テューフォに替わっているが、このアルバムの豊かな音の広がりはテューフォの手腕によるところ大だ。
1曲目のタイトル曲「Back To The World」からもう、素晴らしいストリングスとホーンのアレンジに乗って壮大に世界が広がっていく。ゆったりメロウ、ジャジーでシルキーなグルーヴ、シカゴっぽさもほんのり残したミディアム・ソウル。続く「Future Shock」はファンキーなミドル・チューン。ソリッドなリズム隊に浮遊するワウ・ギターが自在に絡む。クールなファンクネスがジワジワと効いてくる。「Right On For The Darkness」は、ファンクなギター・カッティングと乾いたラテン・パーカッションがグルーヴィーに疾走する。終盤はストリングスも総動員したグルーヴの奔流に飲み込まれる怒涛の展開。アップテンポで明るい調子の「If I Were Only A Child Again」、ミーターズを思わせるタメの効いたファンクの「Can't Say Nothin'」、メロウで柔らかいグルーヴに絆されるミディアム「Keep On Trippin'」、ラストはシカゴ・スタイルのミディアム・スロウ「Future Song(Love A Good Man,Love A Good Woman)」。