trombipulation
Trombipulation/Parliament
 Casablanca '80

パーラメント栄光の歴史に終止符を打つ最終作。
ここに来てバーニーはほぼドロップ・アウト。ジュニーの関与も限定的となり、ブーツィーの負担が重くなってきている。デイヴィッド・スプラドリィやドニー・スターリング、ライジ・カリィらPファンク第3世代とでも言うべき新顔が多く名を連ねているが、なかでもスプラドリィの貢献度は高い。バーニーの後釜として、80年代型Pファンク・サウンドの要となるズブズブ沈み込むようなシンセ・サウンドを打ち出している。若手メンバーによるフレッシュな勢いに溢れた力作ではあるけれど、やはりかつてのファンク・オールスター・メンバーでの録音には到底かなわない。個人的にはカサブランカ時代のパーラメントの作品としては一番落ちるという評価。
「Crush It」「Trombipulation」はブーツィー色濃厚なディープかつポップに弾むファンク・チューン。ブーツィー主導でジュニーが参戦する「Let's Play House」は後期パーラメントを代表する傑作ファンクで、スプラドリィのシンセもイカす本作のベスト・トラック。唯一バーニー制作となる「Long Way Around」はストリングス・アレンジも冴えるスペイシーで壮麗な異色曲。余談だが、自分にとってパーラメント初体験となった、90年頃に日本で編纂されたパーラメントのノンストップ・ミックスCDに、錚々たるPファンク・クラシックスの数々と並んで、この「Long Way Around」が収録されていた。今思えば、特に有名曲でも人気曲でもないこの曲が収録されていたのは不思議ではあるが、このミックスCDでの「Long Way Around」から「Flash Light」への流れは、今脳内再生してみてもゾクゾクするカッコよさだ。
これらPファンク・レジェンド達の手による曲は流石の安定感だが、若手主体による残りの曲は、ちょっとうるさいパワー・ポップ・ファンクで空回り気味。シングル曲の「Agony Of Defeet」は人気曲だが、個人的にはあまり好きじゃない。なかでは「Body Language」はストリングス・アレンジもキマったグルーヴィーな佳曲。
現行CDにはボーナス・トラックとして「Oh,I」のパーラメント・ヴァージョンを収録。ファンカデリック名義の正規版もいいが、ストリングスとホーン・セクションが効いたこちらのヴァージョンもいい。