1999
1999/Prince
 Warner '82

プリンスがスターダムを駆け上がるきっかけとなった名作『1999』。
しかしこのアルバム、ポップ・アピールする曲もあるが、やたら長い曲は多いし、2枚組だし、あまり売れそうな感じがしないのだが、スキャンダラスなイメージやメディア戦略の効果か、結果は大ヒット。何と言っても、このアルバムのもつ独特のムード、紫煙立ちこめる猥雑でアブナイ雰囲気がタマラナイ。『Purple Rain』もそうだが、このムードはこの時期だけでしか聴けないモノだ。音楽的には、エレクトロなマシン・ビートとバンド・サウンドのダイナミズム(と言っても例によって大半を一人で演奏しているのだが)の融合を推し進め、機械的な冷たい肌触りに反して妙に生々しいグルーヴを生み出している。ファンクな曲がたっぷり入っているのもポイント高い。インナースリーヴの殿下のぷりっケツにも萌えマス。
タイトル曲「1999」から盛り上がること必至の世紀末パーティー・ファンクで最高。「Little Red Corvette」は殿下の代表曲のひとつとなるロック・バラード。「Jack U Off」を黒く発展させたような「Delirious」と、序盤は比較的キャッチーな曲が続く。
ファンクで凄いのは「D.M.S.R.」と「Lady Cab Driver」の2曲。マッシヴなミネアポリス・ヘヴィ・ファンクの「D.M.S.R.」は、おそらくプリンス史上最も黒く重いファンクのひとつ。「Lady Cab Driver」はカッティングとタイトなドラムが最高なクール・ファンクで、個人的には殿下のファンク・チューンの中でも5指に入るお気に入り。
ファンキーな曲では他に「Let's Pretend We're Married」「Automatic」があるが、これらは長尺でエレクトロな肌触り。不穏な雰囲気の「Something In The Water(Does Not Compute)」、テクノ~エレクトロな「All The Critics Love U In New York」は実験的な曲。バラードの「Free」「International Lover」も素晴らしい出来。