wanna make love
Wanna Make Love/Sun
 Capitol '76

このジャケットにこのタイトル。これで出来が悪いはずがない、サンのデビュー・アルバム。
オハイオ出身の大型ファンク・バンド、サンは、結構な枚数のアルバムをリリースしているが、2nd『Sunburn』では早くもディスコ・ファンクに軟化。それに比べてこの『Wanna Make Love』はなかなか骨のあるタフなファンク・サウンドで、アルバムとしての完成度も高い傑作。
ささくれたカッティングをザクザク刻むファンク「Live On,Dream On」、ミッド・ファンクの「Tell The People」など、非常に良い出来。ドラムスとベースがしっかりタメをつくるミディアム~スロー系ファンクが個人的に大好物なので、この「Tell The People」なんかは特に好み。ロジャーがトーク・ボックスで参戦する「Wanna Make Love」もドス黒いミッド・ファンクで最高。他にも、ファンキーなラテン調の「They're Calling For More」、アコギを掻き鳴らすバラード「Love Is Never Sure」、どこかスティーヴィー風のヴォーカルとクラヴィネット、「Don't You Worry Bout A Thing」に似たメロディのファンク「It's Killing Me」など、レパートリーの幅は広く飽きさせない。