kalakuta show
Kalakuta Show/Fela Ransome Kuti & The Africa 70
 Kalakuta '76

警察権力から不当な襲撃を受けた事件を題材にした、フェラ・クティの代表作のひとつとして名高いアルバム。
『Expensive Shit』や『Yellow Fever』『Ikoyi Blindness』といった傑作を連発した75~76年頃がフェラの全盛期で、この頃はどの曲も強靭なアフロ・ビートでハズレがない。本作もそうした時期の1枚であるからして、間違いのない出来。この時期にフェラのアフロ・ビートはどんどん研ぎ澄まされ尖鋭化していき、77年のフェラの代名詞となる「Zombie」へと進化していく。
アルバムは例によって全2曲。「Kalakuta Show」は、呪術的なサックスが先導する、分厚く攻撃的なホーン・セクションに圧倒される。トニー・アレンのドラムスから繰り出されるアフロ・ビートのグルーヴが超強力。曲の後半はフェラのアジテイトとレイディースのコーラスとの掛け合いで盛り上がる黄金パターン。「Don't Make Ganran Ganran」はミドル・テンポのグルーヴを紡ぐ、これもアフロ・ビートの傑作。