rufusized
Rufusized/Rufus featuring Chaka Khan
 ABC '74

ド派手なギンギラ衣装のPファンクとか、馬鹿デカいアフロのオハイオ・プレイヤーズとか、キャラ立ち抜群で音もデフォルメチックなファンク・バンドが好きなので、このルーファスなんか見た目も音も地味な印象で、あまり熱心に聴くことはなかった。ルーファスのアルバムをよく聴くようになったのは割と最近で、確かに派手さはないが、高度な演奏力を裏付けに実にタイトなグルーヴを繰り出してくるなぁと、改めて思った次第。どうしてもチャカの存在ばかりがクローズ・アップされがちで、瞬発力抜群のチャカのヴォーカルはもちろん素晴らしいけれど、やはり個人的にはファンク/ソウル・バンドとしてのルーファスを評価したいところ。
前身の白人ロック・バンドから、チャカを起用しバンド名をルーファスに改めてから3枚目のアルバムがこの『Rufusized』。このアルバムから、ギターがトニー・メイデン、ベースがボビー・ワトソンへと、2人が黒人メンバーに代わったことで、バンドの過半数が黒人になった(ジャケットでは何故かもう1人黒人がいるが)。ここから本格的にファンク/ソウル・バンドへとシフト・チェンジしたアルバムと言えるかも。
勢い溢れるダンサブルなファンク・チューン「Once You Get Started」、粘っこいグルーヴの「Somebody's Watching You」、ソウルフルなミディアム「Pack'd My Bags」、インスト・ファンクのタイトル曲「Rufusized」、タメの効いたミッド・ファンク「I'm A Woman(I'm A Backbone)」は個人的に最も好むタイプの曲。「Right Is Right」もグルーヴィーなミドル、ボビー・ウォマックの名曲カバー「Stop On By」も、オリジナルに劣らない良い出来。