aretha now
Aretha Now/Aretha Franklin
 Atlantic '68

アレサの作品では、アトランティックからの1st『I Never Loved A Man The Way I Love You』と、3rd『Lady Soul』が双璧だが、この4th『Aretha Now』もその2枚に迫る素晴らしいアルバム。これまで同様、フェイムのミュージシャンを起用しニューヨークで録音。アーシーでソウルフルな南部の音に、程よく都会的に洗練された雰囲気が合わさる。硬軟押し引き自在のアレサのヴォーカルの素晴らしさは言わずもがな。
幕開けはアレサの最も知られた代表曲「Think」。抜群のノリを見せるこれは堪らんカッコよさ。人気のバカラック・ナンバー「I Say A Little Prayer」、「Chain Of Fools」に続いてドン・コヴェイ曲のカバー「See Saw」はファンキーなノリのアップ。アルバム中必ず一曲はやるブルース・ナンバー「Night Time Is The Right Time」、これもお約束のサム・クック・カバー「You Send Me」、泥臭い南部のリズムがファンキーな「You're A Sweet Sweet Man」、軽快に乗りこなすサム&デイヴのアップ「I Take What I Want」、アレサの伸びやかなヴォーカルとスィート・インスピレーションズのコーラスが最高の盛り上がりを見せる「Hello Sunshine」、ハンド・クラップがゴスペルの昂揚感をもたらすファンキーなリズム・ナンバー「A Change」でも、アレサのヴォーカルはグイグイとダイナミックに躍動する。ラストは洗練された雰囲気のバラード「I Can't See Myself Leaving You」で余韻を残しつつシメ。