party down
Party Down/Little Beaver
 Cat '74

数々のマイアミ産ソウルのセッションに参加してきたギタリスト、リトル・ビーバーことウィリー・ヘイル。あのマイアミ・ソウル・クラシック、ベティ・ライト「Clean Up Woman」のあの印象的なギターもこの人のプレイとのこと。
そんなリトル・ビーヴァーが残したリーダー作のうち、代表作となるのが本作『Party Down』。ラテン/カリブのテイストも程よく取り込んだ、まったりレイジーなグルーヴ。パーカッションとリズム・ボックスがチャカポコと揺れる中、湿度をたっぷり含んだ彼の地特有のソウル・ミュージックが流れていく。タイトル曲「Party Down」は、そんなマイアミ・ソウルの黄昏れたメロウネスに満たされる名曲。ちょっぴりジャジーでブルージーなギターもいい雰囲気。途中ベンソンばりのスキャットとギターのユニゾンも聴かれる。アルバムは概ね、この「Party Down」タイプのレパートリーで統一され、インスト・ヴァージョンの「Party Down(Part Two)」、よりメロウに蕩ける「Get Into The Party Life」、、アフター・アワーズ感に浸る「Let's Stick Together」と、心地いいことこの上ない。
アルバム全編でリズム・ボックスがシコシコ鳴っているが、ティミー・トーマスの先例に倣ったということだろうが、当然ながらスライからの影響は無視できない。ファンキーな曲ではスライの影がより色濃くなる。「Money Vibrations」はスライっぽさを感じさせるファンク寄りのナンバー。「I Can Dig It Baby」もスライ調のグルーヴィーな曲。ギターがグルーヴィーな「Let's The Good Times Roll」もメロウ&ファンキーで気持ちいい。