sex packets
Sex Packets/Digital Underground
 Tommy Boy '90 

コレは自分にとって結構重要なアルバム。Pファンク・ネタをこれでもかと盛り込み、単にサンプリングの素材としてだけでなく、シニカルな諧謔精神やアルバム・コンセプトまでPファンクを継承しようとしたグループ。当時リアル・タイムで聴いたのだが、本作とプリンスの「We Can Funk」をきっかけにPファンクというものを知り興味を持つようになった。
デジタル・アンダーグラウンドはショックGを中心にオークランドで結成。メンバーは流動的で、故2パックもこのグループの取り巻きとしてキャリアをスタートさせたことは有名なエピソード。コレが1stアルバムで、もちろん基本はサンプリング&ループのヒップホップのフォーマットなのだが、やはりそこは西海岸のグループらしく生楽器による演奏も効果的に取り入れていて、音楽的な強度も高い。
「Let's Play House」使いの強力なファンク・トラック「The Humpty Dance」でアルバムはスタート。これが当時めちゃめちゃ気に入り、Pファンクへの入口となった1曲。この曲のおかげで、今でも「Let's Play House」はPファンクのなかでも10指に入るほど好きな曲だ。ジミヘン「Who Knows」のギター・リフをループした「The Way We Swing」は、ブルージーな臭みさえ感じさせるミドル。「Flash Light」をサンプリングした「Rhymin' On The Funk」は強烈にバウンスするへヴィー・ファンク。「The New Jazz」は生演奏主体のジャジーな小品だが非常にカッコいい。「Underwater Rimes」は「Aqua Boogie」にハービー・ハンコック「Chameleon」のベース・ラインを組み合わせたグルーヴィーなミッド・ファンク。ジョニー・ペイト「Shaft In Africa」使いのジャズ・ファンク調「Gutfest '89」、またも「Flash Light」使いのクールな「The Danger Zone」、ドナ・サマー「Love To Love You Baby」をサンプリングしたクールでナスティな「Freaks Of The Industry」、ファンキーなダンス・トラック「Doowutchyalike」はまたまた「Flash Light」をサンプリング、途中のピアノ・ソロなんかもカッコいい。「Dr.Funkenstein」のアース・ツアー・ヴァージョンとプリンス「She's Always In My Hair」のギターをサンプリングした「Sex Packets」は異色のスロー・ナンバー。ラストの「Packet Man」はホーニー・ホーンズ「Four Play」をベタ敷きした、分かっちゃいるけどカッコいいファンク・トラック。
この後、更にPファンクっぽさを増したEP盤『This Is An EP Release』を経て、クリントンを招いてレコーディングした2ndアルバム『Sons Of The P』ではPファンクの正統後継者であることを謳った。