brother brother brother
Brother,Brother,Brother/The Isley Brothers
 T-Neck '72

『3+3』でファンク・バンドとして大きく舵を切る直前の、アイズレー・ブラザーズによるニュー・ソウル作。
前作『Givin' It Back』同様に、同時代のポップ/ロック曲のカバーを多く含む構成。この頃は、ダニー・ハサウェイやアレサ・フランクリン、ボビー・ウォマックなども好んで白人シンガー・ソング・ライターの楽曲を取り上げていた時代。ニュー・ソウル勢と白人SSWがお互いにシンパシーを感じていたことを象徴するかのように、アイズレーは本作でキャロル・キング曲を3曲も取り上げている。
アーニー、マーヴィン、クリスの年少組3人は、まだ正式加入はしていないものの、レコーディングには全面的に参加。総じてアコースティック・ギターや生ピアノ、パーカッションの音が瑞々しく響く、いわば「フォーキー」な感触は『Harvest For The World』あたりに通じる。アルバム全体に横たわる柔らかいメロウ・ファンキーなグルーヴが気持ちよく、カール・ポッター、ジョージ・モーランドらサポート・メンバーも含めたバンドの貢献度は大きい。もちろん、ロナルドの艶っぽいヴォーカルは素晴らしく、既に円熟の域。
アコースティックでメロウなニュー・ソウル「Brother,Brother」で幕開け。ポップに弾むグルーヴィー・ソウル「Put A Little Love In Your Heart」、ギターとピアノ、オルガン、パーカッションが織り成すメロウ・ファンキーなグルーヴが心地よい「Sweet Season/Keep On Walkin'」、ミドル・テンポのファンキーでポップな名曲「Work To Do」と、更にへヴィーにバウンスするファンク「Pop That Thang」、パーカッションがエッジを効かせるファンキーなリズム・ナンバー「Lay Away」、大胆な解釈を披露する重く陰鬱なムードの長尺スロウ「It's Too Late」、ラストは後のスタイルに繋がる美麗スロウ「Love Put Me On The Corner」。