ultra wave
Ultra Wave/Bootsy
 Warner '80

『Ahh...The Name Is Bootsy,Baby』『Bootsy? Player Of The Year』がR&Bアルバム・チャートで2作連続1位、シングル「Bootzilla」もR&Bチャート1位を記録。プレイヤー・オブ・ザ・イヤー・ツアーも大盛況を収めるなど、ノリに乗っていたブーツィー。だが、そのツアーで精神的に疲弊して擦り減ってしまい、スタジオに籠もってしまった。ブーツィーは更に法廷闘争に負けてラバー・バンドの名前を使えなくなってしまう。ラバー・バンド名義最終作となった『This Boot Is Made For Fonk-n』は、力作ではあるが粗さが目立つ、らしくない作り。あまりにグダグダな出来のオマケのコミックが、この当時のブーツィーの精神状態を顕しているかのよう。
本作『Ultra Wave』は初のソロ名義作。ラバー・バンドの面子ももちろん参加しているが、音は80年代仕様になっているので、「Stretchin' Out(In A Rubber Band)」や「The Pinocchio Theory」ほどの太いノリのグルーヴは聴かれない。前作のような粗さも残っているが、ブーツィーの気分的にもだいぶ持ち直してきたのか、すっきりソリッドなファンクになってきていて、パーラメント『Trombipulation』とも通じる部分が多い。個人的にはやはりラバー・バンドの最初の3枚が好きだが、本作を最高傑作に推すファンも多いのも頷ける快作。
じんわり揉み解すようなミディアム・ファンク「Mug Push」でまずは小手慣らし。クールなファンク・ダンサーの「F-Encounter」、陽気なノリの「Is That My Song?」、「It's A Musical」はソリッドでハードなファンク・チューン。アルバム後半はやや粗っぽいグルーヴを撒き散らす曲が続くが、前作のような取り止めのなさは無く聴きやすい。「Fat Cat」はグニャグニャしたグルーヴが絡まり続けるミドル、「Sacred Flower」は不穏な感じのスロー・ファンク、「Sound Crack」は暴走気味のヘヴィー・ファンク。