maggot brain
Maggot Brain/Funkadelic
 Westbound '71 

初期ファンカデリックの代表作『Maggot Brain』。
ブラック・ロック/サイケデリック・ファンク名盤の誉れ高いアルバムだが、魑魅魍魎が蠢くドス黒い闇に覆われた1stや、アシッドがキツ過ぎてブッ壊れてる2ndなんかに比べると、この3rdは結構カッチリ作られていて意外に聴き易い。ぶっ飛んではいるものの、その分かりやすい突出性は良い具合にフックになっている。もちろん、王道のファンク/ソウルと比べれば間違いなく異端、異形の音楽ではあるけれど。前2作同様、やはりエディ・ヘイゼルのギターが本作の主役だが、ゴツいグルーヴを叩き出すティキ・フルウッドのドラムス、バーニーのキレたプレイも聴きモノ。
冒頭のタイトル曲「Maggot Brain」はあまりにも有名だが、悲しげなギターが延々とすすり泣くこの曲は、フツーのファンク/ソウル耳にはハードルが高い。パーラメント派のファンにいきなり踏み絵を迫るような曲だが、そのせいか2曲目以降は割りとすんなり聴けてしまう。軽やかなアコギが心地よいカントリー・ミーツ・ゴスペルな「Can You Get To That」、バーニーがヴォーカルを取るファンク・ロック「Hit It And Quit It」、さらに重心を落とした「You And Your Folks,Me And My Folks」、エディのギターが火を噴くヘヴィーなブラック・ロック「Super Stupid」、とぼけた脱力系ファンク「Back In Our Minds」、ラストのインスト「Wars Of Armageddon」は、ティキがドカスカとファンク・ビートを叩き込み、エディがエッジの効いたギターで切り込み、バーニーのハモンドが唸りをあげ、SEやコラージュをブチ込んでカオスでサイケな音の渦を作り出す、弩級のグルーヴのファンク・ロック。