woodstock experience
The Woodstock Experience/Sly & The Family Stone
 Sony '09 

69年8月、ウッドストック・ミュージック・アンド・アート・フェスティヴァルにおけるスライの伝説的なステージを完全収録したアルバム。
『Stand!』とのセット売りという露骨な抱き合わせ商法はどうかと思うが、その『Stand!』が爆発的なヒットを記録する最中のライヴ、白人聴衆を熱狂の渦に巻き込んだ全盛期ファミリー・ストーンのパワー漲る圧巻のパフォーマンスは必聴。爆裂するバック・ビートを叩き込むグレッグ・エリコのドラムス、重いグルーヴの塊でバンドを支えるラリー・グラハムのベース、ギトギトに絡みつくワウ&ファンキーなカッティングでキレまくるフレディのギター、抜群の突破力で跳ねるシンシア&ジェリーのホーン隊、スライに対する絶好のカウンターとなるローズのヴォーカル、そしてスライのカリスマ溢れるファンキー歌唱とウネる鍵盤。メンバー全員が持てるポテンシャルをすべて出し尽くしたかのような燃え盛りっぷりで、コレは凄い。
バンド一丸となって突進するグルーヴが痛快なロッキン・ファンク「M'Lady」からスタート。2曲目で早くもスライ最高のファンク・チューンの1曲「Sing A Simple Song」、ファンク・グルーヴ大爆発で燃える。「You Can Make It If You Try」は途中からスロー・ダウンし、ルーズにグルーヴを引き摺り回す。やや早いテンポの「Everyday People」はよりファンキーな仕上がり、シンシアの煽りから「Dance To The Music」へスイッチ。いや、この曲の持つ高揚感、祝祭感、音楽の根源的な魅力を伝える力は本当に素晴らしい。曲はそのまま「Music Lover/Higher」のメドレーへと繋がっていく。聴衆との掛け合いも交え、ライヴは最高潮へと駆け上がる。ここでやや曲間があって「I Want To Take You Higher」へ。キメのフレーズでのメンバーのヴォーカル・パフォーマンス、スライのハーモニカもファンキーで楽しい。青白い炎で燃え盛りながら疾走する「Love City」、ラストの「Stand!」は、最後燃え尽きてしまったかのように大きな余韻を残して終わる。