osmium
Osmium/Parliament
 Invictus '70

69年にファンカデリック名義でデビュー・アルバムをリリースしたクリントンが、翌70年にインヴィクタスからリリースしたパーラメント名義の1stアルバム『Osmium』。
キャリアのスタートとなったヴォーカル・グループ、パーラメンツを単数形にしたグループ名ながら、ここで聴ける音楽はファンカデリックと共通するもの。サイケデリック・ロックとファンク/ソウルの他、ゴスペルやカントリー、ヨーロッパ音楽的な要素までをゴチャ混ぜにした異形のブラック・ミュージック。ファンカデリックほどはブルーズを感じないため、あの泥臭く澱んだグルーヴはあまり感じられないが、奇妙奇天烈で捻じれた感覚は本作の方が強い。
後にファンカデリック名義で再演するサイケデリック・ファンク・ロック「I Call My Baby Pussycat」、序盤のジャズ・ミュージカル調から目まぐるしく展開する「Put Love In Your Life」、ビヨビヨした音がインパクト大なヨーデル・ファンク「Little Ole Country Boy」、どっしりしたリズムのミッド・ファンク「Moonshine Heather」、クラシカルなピアノとハープシコードが荘厳な雰囲気を醸すゴスペル・バラード「Oh Lord,Why Lord/Prayer」、パーラメンツ時代を懐かしむようなノスタルジックなヴォーカル・グループ調の「My Autmobile」、「Hardcore Jollies」を思わせるギター・リフが飛び出す「Nothing Before Me But Thang」、カッコいいファンク・ロック・チューン「Funky Woman」、サイケな昂揚感のあるロック・ナンバー「Livin' The Life」にも「Hardcore Jollies」のギター・リフを挿入、「The Silent Boatman」はアコギの爪弾きにバグパイプまで導入した、意外や清廉な雰囲気の美メロ曲。
現行CDはシングル・オンリー曲やアウト・テイクを7曲を追加。ワウ・ギターが軋むストレートなカッコよさが光るファンク・チューン「Breakdown」と、勢い溢れるファンキーなソウル・ナンバー「Come In Out Of The Rain」の2曲は、100プルーフ・エイジド・イン・ソウルのスティーヴ・マンチャがリードを取っている。「Red Hot Mama」「Loose Booty」も後にファンカデリック名義で、「Fantasy Is Reality」は『Live P.Funk Earth Tour』で再演。「Unfinished Instrumental」はインストのデモ・トラックだが、十分にカッコいい。