lets talk it over
Let's Talk It Over/Lee Fields
 Angel 3 '79 

ジェイムス・ブラウンは後進に多大な影響を与えたが、数あるJBフォロワーの中でも、そのなりきり度ではボビー・ウィリアムズと共に群を抜くリー・フィールズ。今だ現役のフィールズが、79年にリリースした激レア盤が本作。
歌はJBと比べるとさすがに馬力不足だが、シャウトを多用して歌をパーカッシヴにリズムに乗せていくあたりは完全にJBマナー。ドラムスとベースがヘヴィーなグルーヴを繰り出し、チャカチャカとギター・カッティングを絡める黒くディープなノリのファンク・サウンドはなかなかカッコいい。御大JBですらディスコに傾いたこの時代に、まったくディスコに日和ったところがないのは評価できる。
重いドラムスとカッティングがイカすファンク・ナンバー「Wanna Dance」、泣き節で迫るサザン・ソウル・バラード「Let's Talk It Over」、アップ・テンポのファンキー・ソウル「Mighty Mighty Love」、ワウ・ギターがウネるディープなインスト・ファンク「Film Flam」、マッシヴな激熱ファンク・チューン「She's A Lovemaker」、グルーヴィーに疾走する「Everybody Gonna Give Their Thing Away」など、ファンク好きなら楽しめること請け合いのアルバム。
現行CDはボーナス・トラック7曲を追加。ダーティーなグルーヴを撒き散らす「Fought For Survival」、噛みつくようなワウ・ギターがファンキーな「Funky Screw」、陽気なグルーヴィー・ソウル「Cutting Out(On Me)」、カッティングを切りまくる「The Bull Is Coming」など秀作ファンクに混じって、JBが長年歌い続けた十八番のレパートリー「Bewildered」のカバーもあり。