gears
Gears/Johnny Hammond
 Milestone '75 

ラリー&フォンスのミゼル兄弟=スカイ・ハイ・プロダクションの手がけたアルバムは、一時期は本当によく聴いていた。そのほとんどがアナログでも比較的手に入りやすいことも大きな要因だったが、そのメロウでグルーヴィーな、分かり易いジャズ・ファンク・サウンドは、ファンク/ソウル耳にも馴染みやすいものだった。
鍵盤奏者、ジョニー・ハモンド・スミスの『Gears』は、そんなミゼル・ブラザーズ仕事のなかでも、取り分けクオリティの高い1枚。チャック・レイニー、ハーヴィー・メイソン、ジェリー・ピータースらお馴染みの面子が揃い、空高く旋回するストリングス、メロウなウワものとシャープでキレのあるリズム隊、特徴的な男性コーラスなど、スカイ・ハイ・サウンドの見本市のようなアルバム。
オープニングの「Tell Me What To Do」から、スペイシーに拡がるシンセ、流麗に転がるエレピ、妖しげな男性コーラスと、スカイ・ハイ・サウンド全開。「Los Conquistadores Choocolates」は更に流麗なメロウ・ジャズ・ファンクで気持ちいい。「Lost On 23rd Street」はライトなメロウ・グルーヴ。「Fantasy」は、パーカッションがエッジを刻み、ギター、エレピ、シンセ、ヴァイオリン、男性コーラスが一体となって上昇気流を描くような爽快ジャジー・グルーヴ。「Shifting Gears」はドラムスとベースがめちゃくちゃカッコいいリズムを刻み、ワウ・ギターやエレピがクールに乗っかるジャズ・ファンク・クラシック。ラストの「Can't We Smile?」は夜の闇に溶け込むようなミッドナイト・メロウ。