vibrations
Vibrations/Roy Ayers Ubiquity
 Polydor '76 

70年代前半にはジャズとニュー・ソウルのクロス・オーヴァーを試みていていたロイ・エアーズだが、70年代後半には例に漏れずディスコへと接近。ただ、ディスコとは言っても、画一的なダンス・ビートに堕することはなく、卓越したミュージシャン・シップをもってロイ・エアーズ流に消化しているのは流石。本作も半数の曲は軽快なディスコ・ファンクだが、凡百のディスコ・ミュージックと比べて遥かに聴き応えがある。
「Domelo(Give It To Me)」「Higher」「Come Out And Play」「Moving Grooving」といったあたりがロイ・エアーズ流ディスコ・ファンクで、たっぷりとグルーヴが効いていて、なかなかの出来。「The Memory」はスペイシーなシンセを敷いたミッド・グルーヴ、「One Sweet Love To Remember」は重いベースのファンクで、この辺りになると更に好感度高い。
一方、ロイ・エアーズ・サウンドを特徴づけるメロウ・グルーヴ系の曲は、「Baby I Need Your Love」「Better Days」「Vibrations」など、どれも間違いのない出来。なかでも、サンプリング・ソースとしても人気の「Searching」は、艶のあるヴィブラフォンとホーンが織り成すスムーズなサウンドが黄金に輝くメロウ・グルーヴ・クラシック。