Funk Your Head Up / Ultra Magnetic M.C.'s
　Polygram　'92　

クール・キース、セッド・ジー、TRラヴ、モー・ラヴの4人からなるブロンクスのヒップホップ・グループ、ウルトラ・マグネティックMCズ。
88年の1stアルバム『Critical Beatdown』は、当時ブロンクスで唯1人サンプラーを持っていたというセッド・ジーによる、JBをはじめファンク／ソウルをネタ使いした強力なトラック満載の傑作だったが、2ndアルバムとなる本作『Funk Your Head Up』は、更にマッシヴな黒光りするファンク・トラック充満のコレまた傑作。
ヘヴィーなファンク・ビートにクール・キースらの渋いラップが乗る「MC Champion」「Go 4 Yourz」とスタートからズッシリとした手応えのファンクで攻める。
その後も、ハニー・ドリッパーズ「Impeach The President」使いの重量級ファンク・トラック「Funk Radio」、JB's「More Peas」をサンプリングした「Message From The Boss」、メルヴィン・ブリス「Synthetic Substitution」のビートにボブ・ジェイムス「Nautilus」を合わせた「Pluckin Cards」、マンドリル「Fencewalk」とエスター・ウィリアムズ「Last Night Changed It All」をサンプリングした「Stop Jockin Me」、再びインピーチ・ビート使いの「Dolly And The Rat Trap」、JB「Make It Good To Yourself」をサンプリングした「You Ain't Real」、ファンカデリック「Get Off Your Ass And Jam」、ジミー・キャスター・バンチ「It's Just Begun」、リン・コリンズ「Mama Feelgood」、クール＆ザ・ギャング「Rated X」をグシャグシャと重ねたヘヴィー・ファンク・トラック「Make It Happen」、まさかのプリンス「Batdance」使いの「Poppa Large」などなど、ファンクな楽曲がアルバムの中核を占める。
その他、オールド・スクールのりの「Bust The Facts」 、ニュー・ジャック調の「I Like Your Style」、DJモー・ラヴのミックス・インスト「Moe Love On The 1 & 2」、ネットリまとわりつくミドル「Porno Star」といった曲もアルバム中でいいアクセントになっている。
ラストは「A Chorus Line」の続編「Chorus Line Pt.2」で、JB「Cold Blooded」 、JB's「Taurus, Aries & Leo」、クール＆ザ・ギャング「Music Is The Message」をサンプリングした極太ファンク。