in times of trouble
In Times Of Trouble / Trouble Funk
 D.E.T.T. '83 

本作『In Times Of Trouble』は、シュガーヒルから出た『Drop The Bomb』に続いて83年にリリースしたアナログ2枚組大作。
ライヴ・ミュージックたるGo‐Goの魅力をパッケージすべく、アルバム1枚はスタジオ録音、もう1枚は丸ごとライヴ音源という構成。ダブル・アルバムではおそらくセールス的には苦戦しただろうと思うが、やはりライヴでこそGo-Goの真価が発揮されることを知らしめてくれる作品。もちろん、スタジオ録音の新曲も出来が良く、トラブル・ファンクの代表作に数えられるアルバムだと思う。
エレクトロ・ファンク仕立てのGo-Goナンバー「Spin Time」は上々のウォーミング・アップ・チューン。ゴリゴリのファンク・ビートが強力な「In Times Of Trouble」「Good Times」「Say What」の3曲は、スタジオ録音のGo-Goサウンドとしては最上級のクオリティと破壊力を持つクラシック・チューン。「Funk N Roll」はやや「Beat It」風と言うか、あの頃にはよく聴かれたロック・アプローチの曲。「Share Your Love」「Freaky Situation」は汗まみれでスウィートなスロウで、この手の曲もなかなか美味。
ライヴ音源の方は、ノンストップ、セイムビートで貫く剛球Go-Goスタイル。チャカポコと打ち鳴らされるパーカッション、リズム・セクションのウネるグルーヴ、ビッグ・トニーの野太い声の煽り 、聴衆との間で増幅するコール&レスポンス、これでアガらないワケがない。DCのクラブで夜な夜な繰り広げらえていたであろう、熱いライヴの一端を体感することができる。