dynamic clarence carter
The Dynamic Clarence Carter
 Atlantic '69 

盲目のシンガー/ギタリスト、クラレンス・カーターの2ndアルバムとなるサザン・ソウル名盤。
リック・ホール制作のフェイム・スタジオ録音とくれば、もうそれだけで内容は保証されたようなものだが、ロジャー・ホーキンズ、バリー・ベケット、ジェイムス・ジョンソンらお馴染みのフェイムのミュージシャン達による演奏は、アーシーでグルーヴィーでソウルフル。そして黒く太いCCのヴォーカルとギターは、時にユーモラスに、時に物悲しさが滲む。
アルバム冒頭の「I'd Rather Go Blind」は、CCが歌うからこその切なさが胸に迫る。グルーヴ感たっぷりのサザン・ソウル・ミディアム「Think About It」、泥臭いブルースの「The Road Of Love」、軽快な「You've Been A Long Time Comin'」、ドアーズ「Light My Fire」のカバーはストリングスを導入しているが、リズムは実にどっしりとしたサザン・ディープ。ブルージーなシャッフル「That Old Time Feeling」、ルーズでファンキーな「Steal Away」、ウォームなカントリー・ソウルの「Let Me Comfort You」「Look What I Got」、哀愁ミディアムの代表曲「Too Weak To Fight」、カッコいいサザン・グルーヴの「Harper Valley P.T.A.」、ラストの「Weekend Love」はスワンプなブルーズ・ナンバー。