you can fly on my aeroplane
You Can Fly On My Aeroplane / Wee
 Owl '77 

ノーマン・ホワイトサイド率いるオハイオのグループ、ウィーの唯一のアルバム『You Can Fly On My Aeroplane』。
オハイオと言ってもプレイヤーズ・スタイルのファンクをやっているわけではなく、ジャケットのイメージに通じる爽快さと、どこか翳のあるミスティックさを持つメロウ・ソウル。ランプ『Come Into The Knowledge』を更にメロウにした感じと言えばいいか。マニア筋からの人気も高い鬼レア盤らしいが、ヌメロ傘下のレーベル、アスタリスクからの再発盤は、オリジナル盤9曲に加えボーナス・トラック10曲追加収録の大増量盤。
タイトル曲「You Can Fly On My Aeroplane」からブリージンな世界が広がるメロウ・チューン。女性ヴォーカルとシンセの音色も涼やか。アルバム全編に渡ってこのムードは通底していて、スライっぽいヴォーカル・ワークが聴ける「Leavin' You Alone」、堪らんメロウネス横溢のエレピにリード・ギターがねっとり絡む「Put It In Real Good」、メロウの奥にファンクネスが潜む「I'm All Changed」、オハイオ・プレイヤーズの同名曲をちょっぴり思わせるメロウ・スウィート「Alone」、まったりと纏わりつくようなミディアム「Find Me,Love Me」、焦らすようなテンポにムズムズするグルーヴィー・メロウ・ソウル「Try Me」、1曲目のリプライズとなる、アルバム本編ラストの「Aeroplane」まで、一貫したムードが横たわっている。大量のボーナス・トラック群にもそのメロウなムードは共通しており、アルバムの快感をより増幅させてくれる