toussaint
Toussaint / Allen Toussaint
 Scepter '70 

先日惜しくも亡くなった、ニューオリンズの巨人、アラン・トゥーサン。
遅ればせながら追悼の意を込め、リーダー作やミーターズ、Dr.ジョンの作品など、数少ない手持ちのアルバムを改めて聴き返してみたが、その作曲家/アレンジャー/プロデューサーとしての才能と、彼の地の音楽への貢献の大きさを今更ながら再認識。いや、ニューオリンズのみならず、人種や国境を越えて多くの音楽家に影響を与え続けた、あまりにも偉大な存在だった。
自身のリーダー作では、やはり『Life,Love & Faith』『Southern Nights』が甲乙付け難い最高傑作だが、その2作の前、70年にリリースした本作『Toussaint』も名盤。ここでのバッキングはミーターズではなく、Dr.ジョンやウィリー・ティー、アール・タービントンらが演奏しているようだ。土臭さの中にもトゥーサンらしい洒脱さが窺える、豊穣で芳しいニューオリンズ・ソウルに酔いしれる。
「Chokin' Kind」「Sweet Touch Of Love」「What Is Success」といったグルーヴィーな曲、多くのカバーを生んだ「From A Whisper To A Scream」「Working In The Coal Mine」「Everything I Do Gonna Be Funky」といったニューオリンズ・クラシックの作者ヴァージョンも味わい深い。アルバムの半数を占めるインスト曲では、ジャズやブルースがクロスし、トゥーサンの音楽的土壌の深さ、豊かさが見て取れる。トゥーサンのピアノもたっぷり堪能することができるのも嬉しい。