anything you want
Anything You Want / John Valenti
 Ariora '76 

モータウンの傍系レーベル、モーウェストから70年代前半にアルバム・リリースしていた白人バンド、パズル。そこでヴォーカルとドラム、作曲を担っていた中心メンバーのジョン・ヴァレンティが、76年にリリースしたソロ・アルバムが本作『Anything You Want』。
パズルはシカゴやブラッド・スウェット&ティアーズみたいなブラス・ロック・バンドとのことだが、本作でのジョンが標榜するはスティーヴィー・ワンダー。その歌い口や曲調に隠しようもないスティーヴィーへの憧憬が滲み出ている。76年と言えばスティーヴィー絶頂期。その影響力は黒人ミュージシャンのみならず、ジョンのような白人アーティストにも及んでいたことを物語る作品。
アルバム冒頭を飾るタイトル曲「Anything You Want」から、メロディやアレンジ、ヴォーカルに溢れ出るスティーヴィー・マナー。グルーヴィーなモータウン調「Was It Something I Said」、ポップに弾むメロディが瑞々しい「I Wrote This Song For You」、爽やかなポップ・ソング「Morning」、込み上げるようなメロディの「Time After Time」、「Why Don't We Fall In Love」は必殺のスティーヴィー・マナーに彩られた多幸感溢れるソウル・ミュージック。
軽やかなアコギとスティール・パンにゴスペル・クワイアを従えた「Higher & Higher」、ファンキーにグルーヴする「Save Me」、ノベルティなポップ・ナンバー「The Day After You」、ポピュラー調バラードの「I Love Her Too」、ファンキーなワウ・ギターがイカすラストの「That's The Way Life Goes」まで、AOR/ホワイト・ソウルの良盤。