Raising Hell / Norma Jean & Ray J.
Hep Me '74
ノーマ・ジーン(シックのあの人と同一人物説あり)とレイ・Jの男女デュオによるニューオリンズ録音のアルバム『Raising Hell』。
これが、彼の地らしい芳香を纏ったソウル・アルバムになっていて、なかなか聴き応えのある好盤。瑞々しいメロディに、意外なほど重いグルーヴを繰り出すリズム隊が良い。当時まだ10代だったらしいノーマ・ジーンの溌剌とした歌唱もいい感じ。
白眉はアルバム冒頭のタイトル曲「Raising Hell」。へヴィーなドラムス&ベースに転がるピアノがニューオリンズ・スタイルなファンク・ナンバーで、これはカッコいい。その他も佳曲揃いで、心地よいグルーヴに満たされる多幸感溢れるミディアム「This Is Our Song Of Love」、メロウなフルートに絆されるスロウ「Love Celebration」、グルーヴィーなミディアム・ソウル「Lay It On Me, My Sweet Thing」、ポップに弾む「We Love Each Other」、微妙にタイトルが異なるDr.ジョンのカバー「Right Time-Wrong Place」、蕩けるようなメロウ・スウィート・ソウル「Love Is What I See」、どことなくシカゴ・ソウルっぽさもある「I've Taken Over」など、ただレアなだけではない充実作。
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