75
'75 / Ceasar Frazier
  Westbound '75 

オルガン奏者シーザー・フレイジャーの2ndアルバム『'75』。
捻りのないアルバム・タイトルと売る気のなさそうなジャケットが返って期待させる本作は、パーカッションが効いたアーシーなグルーヴと、スモーキーなオルガンが黒い体臭を漂わすジャズ・ファンク/レア・グルーヴ傑作。バーナード・パーディー、コーネル・デュプリー、デイヴィッド・スピノザ、ウィルバー・バスコムなど手練揃いのバッキングは流石のカッコよさ。
パーカッシヴなゴツゴツしたグルーヴのジャズ・ファンク・チューン「Mighty Mouse」、アイズレー・ブラザーズで知られる「Summer Breeze」のカバーは蒸せ返るようなメロウ・ジャズ・ファンク。エレピの響きが気持ちいいメロウ・グルーヴ「Sweet Children」、ロウ・ダウンなグルーヴとホーン・アレンジがイカしたジャズ・ファンク「Funk It Down」、パーディーのダチーチーが炸裂するスティーヴィー・ワンダー「Living For The City」のカバーも非常にグルーヴィー。乾いたパーカッションの刻みと土臭いリズム隊のグルーヴに、黄昏モードのオルガンが絡む「Walking On The Side」は、ラテン・テイストを塗したグレイトなジャズ・ファンク・ナンバー。