southside movement
The Southside Movement
 Wand '73 

シカゴのファンク・バンド、サウスサイド・ムーヴメントは3枚のアルバムをリリースしているが、本作は73年の1stアルバム。
本作で聴けるサウンドは、重く澱んだブルージーな感覚のファンク/ソウルで、例えば3rdアルバム『Moving South』で聴けるようなソリッドで勢いのあるファンク・サウンドとは結構印象が異なる。泥臭い粘着質のグルーヴはミーターズあたりを思わせ、コレはなかなかクセになる味わい。ヴォーカルも『Moving South』とは別人のようで、ここでのレイジーでソウルフルなヴォーカルはなかなか聴かせる。ファンク・アルバムとしての完成度では『Moving South』に軍配があがるが、この臭みのある1stもかなり好きな作品。
アルバム冒頭の「I've Been Watching You」は、『Moving South』に収録された同名曲の初期ヴァージョン。『Moving South』版との違いは一聴瞭然、ここではドロリとした臭みのあるファンクになっている。泥臭くウネるミディアム・ファンクの「Love Turned Me Loose」、何となくスライっぽい雰囲気の「La Dee Da」、ファンキーなアップ・ナンバー「Have A Little Mercy」、ミーターズ調の粘着ファンクの「Can You Get To That」、ワウ・ギターがグシャグシャと掻き鳴らされるミッド・ファンク「You're Going To Lose My Love」、イナタくブルージーなファンク「Come On And Love Me」「Everlasting Thrill」、スティーヴィー・ワンダー「Superstition」のカバーは割と原曲に忠実ながらも、やはり泥臭さを感じる。ラストはややメロウな感触もあるグルーヴィー・ファンク「Mud Wind」。
本作は今だCD化されていないと思いきや、コレクタブルズ・レーベルから出ている一見ベスト・アルバムっぽい『The Very Best Of Southside Movement』というCDが、実は本作収録曲のみを曲順もそのままに収めたモノだったりする。