alive in 75
That's The Way Of The World : Alive In '75 / Earth, Wind & Fire
 Columbia '02 

本作『That's The Way Of The World : Alive In '75』は、2002年になってリリースされた、アース絶頂期の75年のライヴ音源。
あの名盤『Gratitude』と同時期の音源ということになるが、受ける印象はやや異なる。ソリッドでシャープな『Gratitude』に対し、こちらはラフで黒く生々しいグルーヴ。ファンク・バンドとしてのアースの魅力がよりストレートに伝わる傑作ライヴ盤。
カリンバの音色に導かれて「Shining Star」からスタート。超タイトなファンク・グルーヴ、ワイルドに刻み付けるアル・マッケイのギター・カッティングがカッコいい。めちゃめちゃグルーヴィーにウネりまくる「Happy Feelin'」、ゴツゴツしたファンク・リズムとホーン・セクションが爆発する「Yearnin' Learnin'」と、『That's The Way Of The World』からのファンクで固めた頭3曲がとにかく勢いに溢れていて最高。
ファルセットのスキャット・コーラスが涼やかなジャズ・ファンク「Sun Goddess」では、御大ラムゼイ・ルイスをゲストに招いての演奏。カリンバがアフロ/ラテン・テイストを加える「Evil」、泥臭いファンクの「Kalimba Story」は、『Gratitude』では「Sing A Messaage To You」というタイトルで短く編集されていたので、ここでフルサイズで聴けるのは嬉しい。人気のバラード「Reasons」は、フィリップ・ベイリーの天翔るファルセットが響き渡る。熱い勢いのまま駆け抜けるファンク「Mighty Mighty」、ラストは「That's The Way Of The World」で会場一体となって幕。