joyful noise unto the creator
A Joyful Noise Unto The Creator / Galliano
 Talkin' Loud '92 

ジャイルズ・ピーターソン主宰のトーキン・ラウドの看板アーティスト、ガリアーノ。
ロブ・ギャラガーを中心としたグループで、91年の1stアルバム『In Pursuit Of 13th Note』も当時よく聴いた作品だったが、アシッド・ジャズのムーヴメントが爛熟期を迎えた92年にリリースされたこの2ndがリリースされる頃には、真打ち登場とばかりにシーン全体に彼らの新作を渇望するようなムードが醸成されていたように思う。
スタイル・カウンシルのミック・タルボットのプロデュースによる本作、バンド演奏とサンプリングを有機的に組み合わせた"レア・グルーヴ以降"を感じさせるナマっぽいジャズ・ファンク・サウンドは、レーベル・メイトのヤング・ディサイプルズなんかにも共通する感触だが、こちらの方がよりライヴ感が強く、レゲエやラテン、アフリカ的な要素もいい塩梅で溶かし込んでいる。ロブのラップは生真面目でやや窮屈な印象を受けるが、フックに女性ヴォーカルを入れたりして単調になるのを避けている。
結局のところ、アシッド・ジャズの盛り上がりはこの後93~94年頃を境にピーク・アウトしてしまい、個人的にも興味を失ってしまった。アシッド・ジャズよりも、70年代のJB'sやプレスティッジとかグルーヴ・マーチャントとかのホンモノのジャズ・ファンクを聴いてた方がいいってことに気づいてしまったのが原因だが、今改めて本作を聴くと、単なる70年代ジャズ・ファンクの懐古趣味的な焼き直しなんかではなく、当時のUK発ストリート・ソウルの息吹が感じられるようで、何だか熱くなってしまった。
アーチー・シェップ「Attica Blues」をモチーフにしたアッパーなジャズ・ファンク・チューン「Jus' Reach」と、ヴォーカルにヤング・ディサイプルズのカーリーン・アンダーソンをフィーチャーしたゴツゴツしたグルーヴのファンク「Skunk Funk」、この頭2曲はかなり強力。ジョン・ルシアン「A Prayer For Peace」のアコギをループした土臭いジャズ・ファンク「Earth Boots」、ファンキーなレゲエ/ダブ調の「Phantom」、グルーヴィーに疾走するジャズ・ファンク・ナンバー「Jazz?」、アーシーなグルーヴが渋いミドル「New World Order」、アーバンなジャズ・ファンク/ソウルの「So Much Confusion」、ジャッキー・ミットゥーの同名曲をサンプリングした「Totally Together」、オマーがヴォーカルを取る、いかにもオマーっぽいUKソウル「Golden Flower」、ファロア・サンダースの同名曲をカバーしたメロウ・ジャジー・グルーヴ「Prince Of Peace」と、良曲揃いのUKアシッド・ジャズの傑作。