ちょっと前に、末期がんで病床に伏しているというニュースを聞いていたので覚悟はしていたけど、やはりその時がくると悲しくてやりきれない。
bernie worrell
バーニー・ウォーレル。
60年代末にファンカデリックに加入、70年代を通じてPファンクの屋台骨を支え続けた、音楽的支柱にして最大の貢献者。その献身はクリントンの右腕という表現では足りないぐらいで、右脳と言っていいほど。
絶頂期のPファンクは、クリントンのクールで奇天烈な発想を、ブーツィーが肉体的なグルーヴのダイナミズムで肉付けし、バーニーが頭脳的なアレンジメントでもって完成度の高い宇宙髄一のファンク・サウンドへと引き上げた。
bernie worrell 3
シンセサイザー/キーボード/各種電子楽器からピアニカまで、その冴えてキレた演奏、奇妙でオリジナリティに富むサウンドをつくりだす突飛なセンスは、以降のファンクやヒップホップにおけるキーボード・プレイに絶対的な影響を及ぼし、今もその爪痕はガッツリ喰い込んでいる。まさに代替不可能、不世出の音楽家。鍵盤の魔術師という異名はバーニーにこそ相応しい。 

mothership connection
パーラメントの空前絶後の大名盤『Mothership Connection』は、バーニーの変な音満載。「P-Funk(Wants To Get Funked Up)」「Mothership Connection(Star Child)」や「Supergroovalisticprosifunkstication」とか、バーニーの才能爆発。まさに、Light Year Groovin'、Uncut Funk The BOMB! 

all the woo in the worldfunk of ages
クリントン・プロデュースでPファンク・サウンドど真ん中の78年のソロ1st、セルフ・プロデュースで自身の幅広い音楽性をファンクに収斂した90年の2ndも名盤。
特に2ndは、Pファンクに入門したての頃に出会い、聴きまくった思い入れ深き盤。このブログのタイトルは、このアルバムへの、バーニーへの敬愛を表したもの。

エディ、ゲイリー、ブギー、ティキ、タイロン...74年までのファンカデリックのメンバーは、皆逝ってしまった。今頃、あっちで連中がバーニーを手荒く歓迎しているのだろうか。

R.I.P. B.W. 
bernie worrell 2