gotta groove
Gotta Groove / The Bar-Kays
 Stax '69 

67年の飛行機事故で、オーティス・レディングの飛行機に同乗したメンバーの多くを亡くしたバーケイズ。
難を逃れたジェイムス・アレキサンダーを中心にバンドを再編、69年にようやくリリースした2ndアルバム『Gotta Groove』。
この頃のバーケイズは、何しろ『Black Rock』なんてタイトルのアルバムもあるぐらいで、スライ&ザ・ファミリー・ストーンやジミ・ヘンドリックスに強い影響を受けており、"Gotta Groove"という語感そのままの、ファンク/ソウルとサイケデリックなロックの"ゴッタ煮グルーヴ"。『ファンク 人物、歴史そしてワンネス』の巻末のディスク・ガイドでの最高評価★5個はちょっと過大評価だとは思うが、本作のアーシーで臭みのある黒いグルーヴは、ファンク好きであればコレだけで白飯3杯はイケる。
「Don't Stop Dancing(To The Music)Part 1」はスライ「Dance To The Music」を思わせるようなファンキー・ナンバー。もっとも、「Dance To The Music」自体がスタックスっぽい曲だったわけだけど。その続編となる「Don't Stop Dancing(To The Music)Part 2」は、より激しくロック寄り。
泥臭いノリのドス濃いファンク「In The Hole」、ブルージーなファンク・ロック・ナンバー「Funky Thang」、こちらもブルージーなギターのファンキー・ミドル「Jiving Round」、グルーヴィーな原始ファンク「Grab This Thing」、初期ファンカデリック的なサイケなブラック・ロック「Street Walker」、ドラムとタンバリンのビートがクサくて旨いファンク「Humpin'」など、ファンキーな佳曲揃い。
3曲あるカバー曲のうち、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル「If This World Were Mine」はそれなりに聴けるが、ビートルズ「Yesterday」「Hey Jude」は面白くない。