funk black rio
Funk Black Rio
 Toshiba-EMI ’04 

リオ・オリンピック目前だが、そんなこととはまったく関係なく、今日は2004年にリリースされたブラジリアン・ファンク・コンピレーションを。
タイトルの『Funk Black Rio』は、ブラジルの名バンド、バンダ・ブラック・リオに引っ掛けたものだが、アメリカのファンク/ソウル・ミュージックに影響を受けつつも、隠しきれないラテンの血が騒ぐゴキゲンなブラジリアン・ファンクがたっぷり詰まった好編集盤。ちなみに、バンダ・ブラック・リオの曲は収録されていない。
冒頭のアヴェレージ・ホワイト・バンドのファンク・クラシック・カバー「Pick Up The Pieces」は、へヴィーなグルーヴ渦巻くサンバ・ファンク。ブラジルのJB、トニ・トルナードの3曲はいずれもJBマナーのブラジリアン・ファンキー・ソウルで非常に最高。最多4曲収録のソン・トレスはグルーヴィーでダンサブルなサンバ・ジャズ・ファンクや、不思議なオルガン・グルーヴで盛り上げる。
S.O.S.はブラックスプロイテーション風のチェイスなジャズ・ファンク・チューンや、壮麗なストリングス入りのジャジー・グルーヴ曲、ミーターズ「Live Wire」のテンポを落とした曲など3曲収録。ワサワサした猥雑なグルーヴが堪らないミスター・ファンクことミゲル・ヂ・デウスの3曲も面白い。
他にも、太いベースラインのウネりにエレピやワウ・ギターが絡むダンサブルなマルセーロ、ワウ・ギターが蠢くブラジリアン・ファンクのバウロ・ヂニス、ファンキーなギターと分厚いホーンズが本場USファンク仕様のゴールデン・ボーイズ、哀愁ファンキー・サンバのマルクー、ユルいグルーヴが気持ちいいブラジリアン・ソウルのオルランヂーヴォ、ヂ・メーロのグルーヴィーなベースラインのミッド・ファンク・チューンや、ベベートな爽快グルーヴィー・サンバ・ソウルなど、暑い夏にも楽しく聴ける良質コンピ。