juicy fruit
Juicy Fruit / Mtume
 Epic '83 

マイルス・デイヴィスのバンドにいたパーカッショニスト、ジェイムス・エムトゥーメイと、ギタリストのレジー・ルーカスが中心となり結成されたグループ、エムトゥーメイ。
エムトゥーメイ=ルーカスのコンビは、自身のグループ活動と並行して、80年前後に多くのR&Bシンガー/グループをプロデュース。ノーマン・コナーズやレオン・チャンクラーなど、この当時に顕著だったジャズ畑からR&Bフィールドにクロス・オーバーしたプロデューサー達のなかでも、エムトゥーメイ=ルーカスは最も成功したチームと言える。
82年頃になると、エムトゥーメイとルーカスは各々単独でプロデュース・ワークをこなすようになり、ルーカスはグループからも独立。本作『Juicy Fruit』は、ルーカス脱退後にリリースした、このバンドの代表作。
本作と言えば、何と言ってもタイトル曲の「Juicy Fruit」に尽きる。打ち込みによるエレクトリックでクールなミッド・グルーヴ、メロウな肌触りの奥に潜むファンクネス、タワサ・エイジーの情熱的で官能的なヴォーカル。マーヴィン・ゲイ「Sexual Healing」やアイズレー・ブラザーズ「Between The Sheets」と並んで、以降のプログラミング主体のブラック・コンテンポラリー・サウンドのテンプレートとなった、R&Bスムーヴの名曲。
この曲と比べると、他のアルバム収録曲はやや霞みがちだが、「Green Light」や「Hips」といったアッパーなエレクトリック・ファンク、Pファンク調のヘヴィー・ファンク「Hip Dip Skippedabeat」、メロウなミディアム/スロウ・ジャム「Would You Like To(Fool Around)」「The After 6 Mix(Juicy Fruit Part II)」など、聴きどころは多い。