Sunburn / Sun
　Capitol　'78　

オハイオの大型ファンク・バンド、サンの3rdアルバム『Sunburn』。
このバンドは、何と言っても76年の1st『Wanna Make Love』が文句なしのオハイオ・ファンクの傑作なのだが、この『Sunburn』までに大幅なメンバー・チェンジを行ったようで、バンドのカラーはディスコ／ポップ寄りに変わってしまっている。1st収録の「Live On, Dream On」や「Tell The People」のようなタフなファンクを期待すると肩透かしを喰らうこと確実だが、グルーヴィーな佳曲もあるので、秀逸なジャケットも込みでスルーは禁物の１枚。

オープニング・トラックの「Sun Is Here」は軽めのディスコ・ファンクで、『Wanna Make Love』での熱いファンクの欠片も無いが、クールと言うほどスカしてもない、中庸なライト・グルーヴ。「Dance(Do What You Wanna Do)」はメロウで柔らかなAORテイストのダンス・ナンバーで、かつてのサンとはもう別のバンドだということを思い知る。
ゆったりしたテンポの「When You Put Your Hand In Mine」、クールなサックスが効いた都会的なグルーヴの「You're The One」、スラップ・ベースがウネる「Long Drawn Out Thang」は本作中随一のファンク・チューンで、コレには満足。抑制されたミッド・ファンクの「You Don't Have To Worry」もなかなか。スウィートなミディアム・スロウ「I Had A Choice」もイイ。ラストの「Sun Of A Gun」もややポップなライト・ファンク。