funkgus 2
Funkgus Ⅱ
 Baal '76 

そのバンド名からして黒い体臭がプンと臭ってくるようで期待させる、ファンクガス。
しかしその正体は、まさかのシンガポール人3人によるサイケデリック・ファンク・バンド。
シンガポール録音の1stアルバム『Man With A Gun』は、アシッドでサイケデリックなグルーヴが渦巻くエグい作品だったが、ロンドン録音の2ndアルバムとなる本作はサイケな味は残しつつも、ホーン・セクションを本格導入し、よりファンク・バンドとしての厚みを増した印象。演奏や歌にソウルフルな黒さは求め得ないが、グルーヴやファンクネスは十分に感じさせる。録音状態はお世辞にも良いとは言えないが、演奏や音質の適度な荒っぽさもまたイイ味になっている。
アルバム冒頭を飾るスライのカバー「Stand Ⅰ」 は短い曲だが、そのまま次曲の『Life』『Stand!』期のスライ風サイケデリック・ファンク・ナンバー「Big John Is My Name」へと繋がっていく。更にスライの「Thank You」もカバーしているが、このバンドがスライから多大な影響を受けていることは、アルバムの端々から感じ取れる。
太くタフなベースからルーズなグルーヴを垂れ流す「You Got Me」、シンコペイトするリズムにホーンが乗るファンク「Get It Together」、これもベースが強力なミッド・ファンク「Assassination」、1stアルバムからの再録となるウォーの「Spill The Wine」のカバー、「I Can Hear You Calling」はギターがザラザラした質感を醸すファンク・ロック・ナンバー。アルバム・ラストは「Stand Ⅱ」で、「Stand Ⅰ」同様にオリジナルのリズム・チェンジ後のファンク・パートを演奏。
Pヴァインの再発CDにはボーナス・トラックとして「Jerry Beans Xtract」を収録。これもサイケでアブストラクトな雰囲気のファンクでなかなかイイ。